血行促進効果やダイエット効果が注目を集めているヒハツは、東南アジアが原産ですが、実は日本の家庭でも簡単に育てることができます。湿度管理やこまめな肥料なども不要なので、手が掛からないのも嬉しいポイントです。 本記事では、ヒハツを家庭で育ててみたいという人のために、ヒハツの栽培方法について詳しく解説します。

ヒハツについて

ヒハツとは、コショウ科コショウ属のつる性植物です。別名「ロングペッパー」、和名では「ナガコショウ」とも呼ばれます。原産地は主に東南アジアで、つる性であることから成長すると他の植物に茎が巻きつく点が特徴です。一部では、「島胡椒」と呼ばれることもあります。 黒コショウや白コショウのように古くからスパイスとして用いられており、生薬や漢方として利用されるケースもあります。

ヒハツが注目されている訳

日本においてはコショウが家庭料理によく利用されるため、ヒハツの認知度はまだそれほど高くありません。しかし、近年ではヒハツがもたらす血管拡張作用や代謝促進効果が注目を集めており、冷え性の改善やダイエット効果が期待されています。 ヒハツには体を温める作用があり、クセのない風味から、日々の生活に取り入れやすい点も高い評価を受けています。血行促進作用や体を温める作用を期待する食材として、唐辛子や生姜などがありますが、これらの食材は風味にクセがあり、苦手とする人も多くいるでしょう。 ヒハツに含まれる「ピペリン」という成分には血流改善効果が、「Tie2」という成分には血管を若返らせる効果があります。他にもアドレナリンの分泌を促進して代謝を向上させ、ダイエットを成功させやすくしたり、肝臓を保護したりする効果が含まれています。

ヒハツは家庭で栽培できるのか？

ヒハツは東南アジアが主な原産地であることから、栽培は難しいと思われる人も多いでしょう。しかし、実はヒハツは肥料を与えなくても育ち、湿度調整などの機械を用意する必要もないことから、比較的簡単に栽培できます。 ここでは、家庭でヒハツを育てるための環境や、水やり、収穫などについて解説します。

土壌・環境

ヒハツは日当たりが良い場所で生育するため、よく陽が入る場所を用意しましょう。サイズによって適切な鉢植えのサイズは異なりますが、1.5mのもので6号ポット、2m程度のサイズ感なら8号ポットが適しています。 暑さにもある程度耐性はありますが、35℃を超えるような猛暑の季節に育てる場合は、屋内に退避させるように注意が必要です。

種まき・育苗

ヒハツの種まきは3～8月が適切です。ただし、苗床から畑へと移植する「定植」は、3～6月におこなうことが望ましいでしょう。定植後すぐに日照りの厳しい季節になると、根が傷みやすくなるためです。 ただし、室内で育てる場合は、種まきの時期に制約はありません。10cm以上のサイズになるまでは、室温が0℃を下回らないように注意しましょう。

水やり

土の表面が乾燥したタイミングで水やりを行います。夏季の暑さが厳しい時期などは、土だけでなく、ヒハツ全体に浴びせるようにシャワーします。

肥料

肥料は必須ではありません。使用する場合は、蕾が付き始めた頃に適切な量を与えましょう。

収穫

ヒハツは、背丈が1mを超える頃から果実を付けるようになります。実が成ってからすぐに収穫するのではなく、2週間程度様子を見て、熟するのを待ってから収穫しましょう。

まとめ

ヒハツには冷え性改善をはじめとしたさまざまな効果があり、近年多くの人から注目を集めています。クセのない風味で日々の生活にも取り入れやすく、代謝アップやダイエット効果も期待できることから、「家庭で育ててみたい！」と思われた人もいるでしょう。 ヒハツは日本の家庭でも比較的簡単に育てられるので、興味がある人は栽培にチャレンジしてみるのも方法のひとつです。とはいえ、実が成るまで育てるのは時間も手間もかかるため、購入するのが手間がかからずおすすめです。

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